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研修アンケートの設計方法と質問例

最終更新: 2026年9月1日 | カテゴリ: 失敗事例と対策 | 生成AI研修比較ナビ編集部

生成AI研修を実施したあと、「アンケートの満足度は高かったのに、現場では誰もAIを使っていない」という声は少なくありません。編集部が中小企業の教育担当者の方から伺う相談でも、「アンケートで何を聞けばよいのか分からない」「集めた回答を活かせていない」という悩みが目立ちます。

原因の多くは、アンケートが「講師は分かりやすかったか」「内容に満足したか」といった感想の確認で終わっていることにあります。研修の目的が「業務で生成AIを使えるようになること」なら、アンケートで聞くべきは満足度ではなく行動変化です。

この記事では、次の内容が分かります。

満足度アンケートだけでは足りない理由

満足度は「その場の体験の評価」であり、「業務が変わったかどうか」とは別物です。講師の話が面白ければ満足度は上がりますが、翌週から生成AIを使うかどうかは、研修内容が自分の業務に接続していたか、職場に使える環境があるかで決まります。

また、満足度だけを指標にすると、研修会社の選定も「盛り上がる研修」に偏りがちです。地味でも演習中心で行動につながる研修が正しく評価されない、という本末転倒が起きます。研修の効果測定では、一般的に「反応→学習→行動→成果」の4段階で考える枠組みが知られており、満足度はその最初の段階にすぎません。アンケートは少なくとも「行動」の段階まで踏み込んで設計しましょう。

アンケート設計の基本方針3つ

質問を作る前に、次の3つの方針を押さえてください。

ポイント: 30日後アンケートは「やる」と決めて日程まで先に確保しておかないと、ほぼ実施されません。研修当日のうちに配信予約まで済ませておくのがおすすめです。

そのまま使える質問例【直後・30日後】

以下は中小企業の生成AI研修を想定した質問例です。自社の研修目的に合わせて言葉を差し替えてご利用ください。

タイミング質問例ねらい
研修直後今日学んだことのうち、明日から自分の業務で試せそうなものを1つ挙げてください行動予定の言語化
それをどの業務の、どの作業で使いますか(例: 議事録の要約、メール下書き)実務への接続度の確認
実際に使ううえで、障害になりそうなことは何ですか(環境・ルール・時間など)職場側の障害の早期発見
今日の内容で「自分の業務には関係ない」と感じた部分はどこですか次回研修の内容調整
30日後この30日間で、生成AIを業務で使った回数はどのくらいですか(週◯回など)行動変化の事実確認
研修直後に「試す」と書いたことは、実行できましたか。できなかった場合の理由は何ですか予定と実績の差分把握
使ってみて時間が短縮できた業務があれば、業務名とおおよその短縮時間を教えてください効果の定量材料の収集
今、会社に用意してほしいサポートは何ですか(質問できる相手・追加演習・ルール整備など)次の施策への入力

記名か無記名かは目的で使い分けます。行動のフォローまでしたいなら記名、障害や不満を率直に集めたいなら無記名が向きます。両立したい場合は「記名は任意」とする方法もあります。

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回答を次のアクションにつなげる方法

アンケートは集めて終わりでは意味がありません。回答を見たら、次の3つに振り分けて処理します。

  1. 個人へのフォロー: 「試したが、うまくいかなかった」と答えた人には、社内の詳しい人や研修会社の質問窓口につなぎます。つまずきの放置が脱落の入口です。
  2. 職場環境の改善: 「使ってよいか分からない」「ツールが使えない」といった障害が複数出たら、それは個人ではなく会社側の宿題です。利用ルールの明文化やアカウント整備を優先します。
  3. 経営層への報告: 利用回数や時間短縮の回答は、研修の継続投資を判断する材料になります。「受講者の◯割が週1回以上利用」「削減時間の合計◯時間」のように集計して報告しましょう。

明日やることとしては、まず既存のアンケートを開き、「満足度を聞く設問」と「行動を聞く設問」に色分けしてみてください。行動の設問が3割未満なら、上の質問例と入れ替えるところから始めるのが近道です。

回答率を上げる3つの工夫

設計が良くても、回答が集まらなければ材料になりません。回答率を上げるには、まず「研修時間内に回答枠を取る」のが最も効果的です。直後アンケートは研修の最後の5分をあてれば、ほぼ全員から回収できます。30日後アンケートは、配信メールに「回答は5分・設問8問」と所要時間を明記し、締切を3営業日以内に短く切ると、後回しにされにくくなります。

もう1つの工夫は、結果を回答者に返すことです。「前回のアンケートで要望が多かった質問窓口を設置しました」のように、回答が実際の改善につながった事実を共有すると、次回の回答率と回答の質が目に見えて変わります。アンケートは会社と受講者の対話の道具だと考えると、設計も運用も自然と良くなっていきます。

まとめ

研修アンケートの目的は、感想の収集ではなく「行動変化の確認」と「次の一手の材料集め」です。直後は理解度と行動予定、30日後は実際の行動と障害を聞く2段構えにし、設問は10問以内に絞ります。集めた回答は、個人フォロー・環境改善・経営報告の3つに振り分けて必ず使い切りましょう。アンケート設計を変えるだけで、同じ研修でも定着の度合いは大きく変わります。効果測定全体の考え方は、関連記事もあわせてご覧ください。

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